第5回 菓子部門のミニ知識(?)


今回は普通の消費者が知らないような事を暴露したいと思います。
といってもデッカイサイトではないので影響は少ないですが。(笑)

・パンの仕入れ&売る時

皆さんが普段買っているパンはどのように売られているでしょうか?
だいたいは定価より数%割引になっているかもしれませんね。
さて、このパンの仕入値(以下、原価)は一体いくらなのか?
代表として某パンメーカーの原価を一例として出します。

表示価格100円のパンの原価は、だいたい75円です。
つまり、上の某メーカーは表示価格の75%の原価となっています。
ちなみに自分の勤め先の店では15%引きで売っている為、
原価75円で売価85円、つまり10円の儲けにしかなりません。
10円の儲けと定価で売る25円とでは大きな差を感じる人もいるかと思われます。
少しでも値段を下げて多く売った方が分がいいのかもしれません。

しかし担当の者が、この状況で発注数量をミスした場合が怖いです。
仕入れて数日後、パンの期限日となった時です。
この時に30円引きをしたら値引きしていないパンをあと3つ売らないと±0円になりません。
という事で殆どの小売店では値引きせずに売ろうと、シールを貼るのを極力遅くしています。
発注ミスは恐ろしい結果を招きます。もしこういった業種に就こうと思っている方、
充分にお気をつけ下さい。経験済みの管理人からのアドバイスです。(笑)


「本日のお買い得品…○○○○200円を148円」
こういった見出しでパンを特売で出していますよね。
ちなみに200円のパンの原価はだいたいは150円です。
という事は150−138=−2円という事に、明らかに赤字です。(業界用語で「ロス」)
しかし138円で売ってもちゃんと店は利益があるのです。
ではどうやって売上をあげているのか?方法は大きく2つあります。

これは店によって変わるかもしれませんが、だいだい一緒だと思います。

@直接パンの業者の人を交渉をして原価を下げてもらう
店にはそれぞれ担当の人がいて、パン部門の担当の人を週1,2回ぐらい交渉をします。
その時に特売の商品をあらかじめ決めておきます。(2,3日前に決めておきます。)
それからパン会社の人は会社に戻り、原価を下げる為に伝票の作業をします。

Aサービスで原価を下げる
例えば売価148円、原価150円の商品を10個欲しいを言います。
この場合一部を除いて、10個注文すると1個分サービスとしてついてきます。
そのサービス分は原価が0円なのでその1個は丸々148円の儲けになリます。

[150円×(10個+1個)]÷10=約136円が今回の特売品の原価となります。

以上の2つが特売にする方法です。


先程上の方で2,3日前に注文を決めると書きましたが、
パンの発注はだいたいが2日前までに注文しないといけないのです。
結構それを知らずに、「明日お願いします」と言いに来るお客さんは少なくありません。
パンは1便と2便と分かれています。
ちなみに2便の場合は前日まで発注は大丈夫となっています。

お店の開店時に並んでいるパンは作りたてと思われていそうですが、
ほとんどが前日の夜前に工場で作られた商品なのです。
朝に来る商品が1便として朝早くにお店に運ばれてきます。
そして2便が当日の朝早くまでに作られたそれこそ「作りたて」のパンなのです。
しかしその2便の選べる品物は限られた物しかありませんので然程多くはありません。


パンについてはまだまだ書きたいことがありますが、
今回はここまでにしておきます。次回も書くかどうかは定かではありません。
今回は今までと比べてとてつもなくややこしい文章になってしまいました。(><;)


2002年 2月12日作成  

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